「お茶の効能(ききめ)」
一杯のお茶には、数多くの天然の保健成分が含まれており、しかも、これらが独得の香味を作り出しています。お茶をおいしくいただいているうちに、お茶の中の様々な成分が、体調を整え、健康を保つためにおおいに役立っているのです。
昔から、「お茶は百薬の長」とか「養生の仙薬」とか言われていますが、お茶が人類の歴史とともに、現代まで永く飲まれてきたのは、「なにか」不思議な秘密が隠されているのではないか−。
その何かが21世紀をむかえようとする今、科学的にも医学的にも一つ一つ解き明かされてきています。つい最近、学者や専門家によって立証されたこれら効用を説明しましょう。
毎日口にしている一杯のお茶が「世界最良の飲料」であることに、きっとご納得いただけると思います。
●O157にも効く緑茶、「カテキン」に殺菌作用●
●レモンの5倍以上のビタミンC…美容に●
●ミネラル豊かな強アルカリ飲料●
●気分転換に…記憶力や判断力も高まる●
●元気もりもり、疲労回復・耐久力もます●
●細胞の突然変異を抑制●
●妊婦こそ緑茶を●
●ビタミンEを上まわる効果、老化防止にお茶が一役●
●ムシ歯予防にお茶が効く●
●動脈硬化・高血圧・脳卒中予防に高い効果●
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身近な飲み物「緑茶」に、病原性大腸菌O157を殺菌する作用があるとの研究結果を、昭和大学医学部の島村忠勝教授(細菌学)らが十日までにまとめた。日本茶には抗菌作用があることがこれまでにも指摘されていたが、O157についての効果が報告されるのは今回が初めて。島村教授は「日本人がお茶を飲んできたのはし好だけでなく、先人の知恵の継承。もっと飲んでほしい」と呼びかけている。
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ビタミンCは対内で作ることができないため、外から補給するしかありません。緑茶のビタミンCは、熱にもこわれず保存にも強いという特性かあります。ビタミンCは、壊血病の予防など、人体内のあらゆる所で作用するため、一日に最低50mg程度が必要だと言われ、またノーベル化学賞・平和賞を受賞したライナイス・ポーリング博士は、ビタミンCの大量摂取によりウィルス感染への抵抗性が増し、色々な病気の予防や治療に効果があると提唱しており、同時に自己免疫性疾患予防、食事等で摂取した発ガン物質の生成を阻害する作用もあると提唱しております。また、ビタミンCは美容の点からも、肌の弾力性・水分の減少を防ぎ肌の色を黒くするメラニン色素の生成の抑制効果もあると言われているなど、多くの保健効果のあるビタミンCが緑茶には、驚くほどいっぱい含まれているのです。
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私たちの食べる肉・魚・卵・米などは、酸性の食品です。私達の体が、健康な状態の時は、弱アルカリ性に保たれているわけですが、お茶は私達の体の酸性化を防ぐに適した多くの微量要素・ミネラルを豊富に含むアルカリ度の高い飲み物です。ウーロン茶と緑茶(やぶきた)を比べる(100℃抽出)と、ウーロン茶は0.18mg/100mlなのに、緑茶はその約3倍の0.77mg/100mlという具合に非常にアルカリ度の高い飲料です。しかも、カロリーはゼロでカリウム・ナトリウム・カルシュウム・マンガン・銅・亜鉛・ニッケル・モリブデン…など多くのミネラルにより、お茶を毎日飲みつづけることで体の機能を円滑にし、目に見えない効果が現れてくるといわれています。
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お茶の中のカフェインは、大脳などの中枢神経に興奮的に作用し、知的作業能力や運動力も高めることを、静岡薬大の林栄一医学博士は長年の研究で証明しています。また、強心作用・利尿作用を示し、精神に安らぎを与えるという事もわかっています。
最近では、このお茶のカフェインは、私達の機能に様々な作用を与えてくれている事が注目されており、お茶は判断力や記憶力の増強に役立つことが、実験を通して証明されています。また、気分転換、特に神経性疲労やストレス解消に、一服のお茶は生活に欠かせない飲みものです。
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お茶を飲むと元気が出て、運動力を増し、しかも耐久力を増すことを静岡薬大の林栄一医学博士は、マウスの実験結果をもとに証明しています。
これは、お茶のカフェインの効能ではないかと言われ、しかも、これにお茶のテアニンが作用し、おだやかな作用をするといわれています。
「お茶の中には中枢神経興奮作用に基づき運動量を増加させるとともに、持続力・耐久力を高める未知の物質があるか、あるいは、お茶の中の多くの成分の総合的作用ではないかと考えられる」と、述べています。
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人の細胞に突然変異を起し、ガンを誘発する元に対し、緑茶がそれをおさえる極めて強い作用があることが、国立遺伝学研究所の変異遺伝部長、理学博士の賀田恒夫先生らの研究で証明され、ニュースや新聞でも取り上げられました。ガンについては、多くの学者が研究していますが、静岡女子短大の小国伊太郎教授は、厚生省の疫学的統計から研究し、緑茶が胃ガンを抑制する効果を発揮している事を発表していますし、また、島田市の医院(元県島田保健所長)平出光先生も同様の研究結果を公表しています。さらに静岡薬大の林先生は、これらの多くの研究者の研究と長年の先生自身の研究を結びつけ「緑茶の中に含まれるタンニンやサポニン等の突然変異抑制物質の複合的作用で、お茶はガンを予防するのではないか」と述べています。
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「妊娠中は、抜群の亜鉛供給源となる緑茶を適度に飲んだ方が良い」と鹿児島大学医学部産婦人科教室の森一郎先生らの研究グループが発表しています。先生らは近年欧米で注目されている無機質、特に亜鉛・銅と低体重出生児との関係について調査したところ、妊婦が亜鉛を豊富に含む緑茶を飲む人と、全く飲まない人の間に大きな開きのあることがわかりました。すなわち、緑茶を飲む人は1日平均約30mgl摂取しているのに、緑茶を飲まない人は半分以下の14mglしか摂取できていない事がわかり、緑茶を飲まないと亜鉛不足となる事が推定され、亜鉛は妊婦栄養上重要な微量元素と言われ、鹿児島大学の森先生らは、「妊婦は緑茶をどうぞ」と呼びかけています。
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私達の体内にできる過酸化脂質を抑え、老化を防ぐとして、今話題のビタミンEの効果をはるかにしのぐ(実験データーでは約20倍)効果が緑茶に含まれていることが岡山大学薬学部、薬学博士の奥田拓男先生等の研究で明らかになりました。奥田先生らは、タンニンの薬効を長年研究されておりますが、脂肪酸の過酸化を抑えることで細胞の老化を防ぐとされるビタミンEとタンニンを比較すると、ビタミンEの4%の抑制効果に対し、お茶のタンニンは74%の抑制効果がある事が実験で証明されました。
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「緑茶を毎日コップ一杯飲むだけで、日本の学童の虫歯は半減するだろう」と長年お茶とムシ歯予防について研究しておられる東京医科歯科大学名誉教授・歯学博士の大西正男先生は、その研究結果をもとに提言しております。
食後にお茶で口中をすすぐだけでも虫歯予防の効果は高いが、緑茶に含まれる天然フッ素がむし歯予防に高い効果を示しているのではないかと分析、学童を対象に調査したところ、緑茶を飲んでいる子供達のムシ歯発生は、飲まない子供達に比べ非常に少ない事が分り、実際にお茶がムシ歯予防の効果が高いことを実証されています。
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緑茶には血液中の血圧上昇物質生成の阻害効果があることが、東北大学農学部食品分析学教室の目黒煕先生等の研究でつきとめられ、学会でも発表されました。また、日本医科大の医学博士の福生吉裕先生は、コレステロールの中にも体に良いものと悪いものがあるが、緑茶を飲むと、体に良いコレステロールだけが体内に残り、動脈硬化予防によるという研究結果を発表しております。朝起きたとき、10時や3時などにお茶を飲むことは、体に水分を補給するだけでなく、脳卒中や心臓病などの成人病を防ぐのに、大いに役立つ健康法だと、名古屋市立大第2内科医博の青木久三先生は述べています。
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